小・中・高と通学時は靴、学校では上履きを履いていたので、先日のYahooニュースで都内の小学校で「上履き禁止」が広まっているというニュースには驚きました。
記事によると、東京・港区にある公立小学校の19校中18校は上履き禁止の「一足制」。だそうです!!
2025年2月の時点ではこの数字ですが、生徒の反応は?今後はこの「一足制」が全国に広まるのか?気になることをこの記事にまとめました。
「上履き禁止」の理由とメリットは?
「上履き禁止」の理由とは?
下駄箱の設置にはかなりの面積を必要とするので、敷地面積が狭い港区の小学校ではスペースが確保しにくい、という背景があります。
下駄箱を無くし、「一足制」にすれば玄関を入り広々としたスペースが確保できるのです。
また羽田空港から近く、大使館もある港区という土地柄、国際化が進んでいるという特性もあるでしょう。
また校庭の人工芝化も進んだ理由の一つです。
また、この「上履き禁止」の動きは中野区や台東区でも広まっています。
「上履き禁止」の学校では掃除は?雨の日はどうするの?
土ほこりを掃きやすくするため、「油引き」という教室の床に油を引いて乾かし、土ぼこりを掃きやすくする作業を業者に依頼するそうですが、教師が行うこともあり、負担にもなるという面もあるそうです。
気になるのが雨の日はどうするのか?ということですが、昇降口にマットを敷き、生徒が「置き靴」を置いたり、替えの靴を持ってくるそうです。
「上履き禁止」のメリットって?
小学生の子を持つ親にとって憂鬱な週末、それは上履き持参からストレスの元が増えるということがあります。まず金曜日に持ち帰るのを忘れる、自分で洗ってくれない、渇かない、月曜日に持って行くのを忘れる・・・
上履きを禁止することによって、これらの4つの憂鬱が消えるのです!
また、災害などの非常時にスムーズに屋外に移動できるというメリットもあります。
今後「上履き禁止」は全国に広まる?
神戸市では昔から「上履き禁止」が当たり前
こうした「上履き禁止」は今に始まったことではなく、神戸市では昔から「上履き禁止」が当たり前でほとんどの小中学校で土足のまま教室に上がるそうです。
市外から転居してきた人はかなりの衝撃を受けるそうですが、神戸市ではこれが当たり前で2024年11月の時点で8割を超える203校が「上履き禁止」です。
神戸市でも東京都港区同様、山間部が近く、平地を確保しにくく、昇降口が設け難い土地で、室内も外履きで過ごす外国文化が根付いている土地柄が影響していると思われます。
神戸市では「上履き禁止」を見直す学校も増えている?
昔から「一足制」が普通の神戸ですが、それを見直してやめる学校も増えています。
一つ目の理由は掃除で「油引き」をするのを業者に任せず、教師に放課後させることによる教師への負担が増えることです。働き方が見直される今、流れに反するので、都内とは逆に「上履き禁止」は減少傾向にあります。
また二つ目の理由として衛生面を気にする声もあります。
低学年の生徒は教室や廊下で転げまわって遊ぶことも多く、また学区の通学路には不衛生な場所もまだあります。こうした面で「上履き禁止」に不安を感じる親も少なくないようです
衛生面を気にする意見がXにも見られました。校舎全体が室内履きになることを前提としたうえで建てられているのですから、大きな問題ですね。
災害時の避難所に体育館が使用されることも多い昨今、緊急時の問題もあります。
今後、「上履き禁止」は広まっていくのか?
今後、この「上履き禁止」が全国に広まるのか気になるところですが、町の声はというと・・・
それぞれ30人ずつに「一足制あり・なし」聞いた結果、
【保護者】<あり>⇒19人・<なし>⇒11人
【小中学生】<あり>⇒4人・<なし>⇒26人
親の“苦労”子知らず…なのか、子どもは「一足制」なし派が圧倒的でした。
親にとっては、持ち帰ってもらう、洗う、持って行かせる、の悩みが減る、買い替えがなくなって楽という声が多いようですが、子供にとっては、汚くていやだ・・・という声が多いようです。
職場や病院など、欧米のように「一足制」が増えてきていますが、学校においてはどうなるのでしょうか?
学校の主役は親ではなく子供、実際通学して学校生活を送る生徒の意見が重視されるのでは、と思うのですが、どうでしょうか。