福山雅治さんが演じる全盲のFBI捜査官という架空の役柄とストーリーの面白さが話題になった作品、刑事としてバディを組んだ大泉洋さんの迫真の演技も印象深かったこの作品。
アメリカには全盲の捜査官って実在するの?という疑問をこの記事でお伝えします。
ラストマン 「全盲の捜査官」はベルギーに実在した!」
「ラストマン」ってどういう意味、と思いますよね、どんな難事件も最後に解決に導くことから「ラストマン」と言われます。
福山雅治さん演じるFBI捜査官の皆実広見(みなみひろみ)は、視力に障がいを持っているものの
「ラストマン」と称されるほどの凄腕捜査官です。
そんなドラマのような捜査官は実在するのか?
いるのです、ベルギーには一人ではなく、複数の捜査官が実在するのです!
超人的な聴覚で捜査をする、盲目の6名からなる警察官チームが実在するのです。
一人ではなく、チームでいるというところに驚きです。
その特殊捜査チームではダイヤルトーンから電話番号を特定したり、声の反響から居場所を絞り込んだりといった分析を行ないます。皆実もドラマの中で、指をはじき、室内の響きで広さを推測していましたね。
チームが発足して月日は経っていないですが、早くも多くの実績を出しているそうす!
捜査チームでもリーダー格は「Sacha Van Loo(サシャ・ヴァン・ルー)」さんという男性捜査官。
視力がないぶん、それをカバーする驚異的な聴覚の持ち主で「スーパーヒーロー」だとみんなから頼られています。
これぞベルギー版・皆実広美です!
またVan Looさんは、独学でセルビア・クロアチア語を習得するほど語学が堪能です。日々の努力を怠らないところも、皆実に通じるところがありますね。
しかし、残念なことに、銃の携行や逮捕は許可されていないそうです。ここだけはドラマのようにはいかないのですね。
つまり皆実のように現場に赴くことは少なく、署内の分析室に勤務なのでしょう。
またVan Looさんにはドラマ内で福山さんがつけていたような”音声で情報を与えてくれるGPS装置”が支給されているそう。
ドラマに出てきた装置は実際に使われているものなのです!まるで近未来の装置のような感じがするあの装置があるということに今や警察もハイテク、と思います。
ラストマンのように全盲で銃は打てるの?
アメリカは移住民が多く、多民族国家でもあります。そしてそんな背景もあり、人種間のみならず、健常者、と障害者「共生」の理念のもと、身体障害者が活躍する実社会を目指しています、
銃の所持においても、銃社会らしく一部の地域では所持を認めています。
アイオワ州やウィスコンシン州では、視覚障害があっても、銃所持の許可がとれる場合もあるそうです。
また、銃を所持している視覚障害者や、視覚障害者に銃の打ち方を教える場所もあるそうです。
日本とは銃に対する観念が違うアメリカならではですが、今後も変化していくのでしょう。
ラストマン 全盲で日本の警察官にはなれるのか?
全盲の障害を持つ場合、日本の警察官にはなれません。
日本では警察官の採用試験で身体基準に以下のように決まっています。
警察官としての職務執行に支障がないこと。
裸眼視力が両眼とも0.6以上。
もしくは両眼とも裸眼視力がおおむね0.1以上で矯正視力が1.0以上であること。
「ラストマン」は現実離れしているドラマ向けのストーリーではありますが、
最初に出てきた、ベルギーの全盲捜査官チームのように、皆実広美の「ような」捜査官も実在するのです、今後、社会の変化に伴い、条件も変わってきて、真の皆実広美が世に生まれることにも期待してしまいます。