今年4月、福岡市の小学校で給食のおかずが唐揚げ1個という貧相な写真がSNSにポストされ、「少なすぎる」「寂しい」というコメントが相次ぎ、問題になりました。
あの写真を見て思ったのは「この給食でお腹一杯になるの」「生徒や親からクレームはなかったの」など疑問が沸いたので調べてみました。
あの給食で生徒は満足したの?
まず思ったのは、育ち盛りの子供があの給食で満腹になったのか?ということでした。普通、給食ではごはん、パンという主食、おかずの主菜が1品、副菜が1品、牛乳、汁物、日によってデザートが普通です。デザートはプリン、クレープ、アイスなどがあります。
問題になった写真では麦ごはんに唐揚げ1個、春キャベツの味噌汁、牛乳でした。1食あたり620キロカロリーだそうです。基準は1食600キロカロリー。
一人1日に必要とするカロリーは6~12歳で約1,400キロカロリー、これを3で割ると1食あたり470カロリーを摂取すればいいという計算ですが、最低カロリーの場合です。この数字はダイエット中に最低摂取が必要なカロリーです。
授業で頭を使い、体育等で体を動かす小・中学生には到底足りないカロリーと食事内容でしょう。
ボリューム重視の給食 いくらかかる?
そこで気になるのが給食費です。現在の日本では給食費は無料ではなく、有料です。
Xには「刑務所のほうが豪華なんですよ」「将来の日本を背負って立つ小学生が唐揚げ1個の給食…」なといったコメントもあったそうです。
全国の給食費の平均月額は4,688円、小学校の全国の給食費の平均月額は4,688円です、中学校になるとやや上がり5,367円です。
ただしこれは、通常の給食の場合、通常の給食は一般的に主食(ごはんやパン)、主菜(肉や魚料理)、副菜(野菜の和え物など)、汁物、牛乳という構成の場合です。
問題の福岡の小学校の給食は副菜もなければ、主菜が唐揚げ1個でした(2個分の大きさとありますが)これで一食なら味噌汁がもっと具沢山か、デザートが無ければ月に4,000円以上の給食費では多すぎるのでは。少なくとももう1品副菜がついておかしくないメニューです。
主菜が唐揚げ1個の給食で給食費はいくら?
給食は1食あたり200円~300円程度(食材料費のみ)が給食費の平均額です。先ほどの「監獄飯」は1日当たりで533円、1食167円程度となります。
問題の主菜が唐揚げ1個の給食では普通に考えて1食200~300円はいかないでしょう。
「監獄飯」は通常のメニューで麦飯(麦3:白米7)、焼き魚(さんま or ホッケ)、小皿、中皿、みそ汁。 (本来は、みそ汁ではなく番茶が出されています。)
比較すると小皿1品が多い「監獄飯」のほうが安いのですね。ちなみに刑務所でもフルーツやヨーグルトがたまに付き、パン食の時にたまにプリン、週に1回100円アイス、和菓子が行事の時などに出て、ケーキはクリスマスや誕生日に食べられるそうです。
(受刑者は甘いものが欲しくなり、刑務所から出てもパフェなどを食べる人も多いそうです)
かなり単純ですが、以上のデータを見て考えれば、給食費4688円、1食あたり200~300円ならボリューム的に満足できる給食は提供可能です。
物価高で厳しいことは承知ですが、給食センターの方々、これからを担う小学生にはもう少しボリュームのある給食を提供してあげることを望みます。