ドラマ『40までにしたい10のこと』は、大好評のうちに9月19日深夜、最終回を迎えました。
原作はBL(ボーイズラブ)漫画ですが、このドラマの魅力はそれだけにとどまらず、ストーリー、脚本、俳優陣の演技など、さまざまな面で高い評価を受けています。撮影中の苦労話などもネットニュースでたびたび取り上げられていました。
放送のたびにSNS「X」では『40までにしたい10のこと』がトレンド入りし、1位を獲得したこともあります。
今回は、そんな話題作のストーリーの魅力や、気になる続編の可能性についてまとめました。
ヒットした要因は以下の通りあなたはいくつあてはまる?
『40までにしたい10のこと』がここまで視聴者の気持ちを掴んだのにはいくつかの要因があります、あなたはいくつ当てはまりますか?
ライフステージの変化に対する不安と期待
30代後半〜40歳前後は、多くの人が「人生の折り返し地点」として自分の人生を見直し始める時期です。これからの人はもちろん、過ぎてしまった人にも響くストーリーなのです。
- 「このままでいいのか?」
- 「何かやり残していないか?」
- 「40歳って人生の一区切りだよな」
といった感情に共感を呼び、「40歳までにやるべきこと」が気になる層が多く存在していました。男性でも女性でも仕事や家庭、人生においてやり残したことを実行するなら、計画するなら今!というのが40代です。
「10のこと」という具体的でキャッチーなフォーマット
「10個」という具体的な数値は、読者にとって受け入れやすく、内容を想像しやすい数値です。
- リスト形式で読みやすい
- タイトルだけで関心を引ける
という点で、マーケティング的にも非常に強い構成です。原作者のマミタ氏もタイトルを考えた時はこれだ!と思ったでしょう。
SNS・ブログ文化との相性の良さ
「○○までにやるべきこと」という形式は、個人の経験や考えを語るのにぴったりのテーマです。
- 自分語りを促す
- 読者との共感・対話を生む
- コメントやシェアが活発になる
そのため、SNSやブログなどの個人メディアで自然と拡散されやすかった。現代のSNS・ブログ社会にドはまりなのです。
自分と向き合う「内省コンテンツ」の人気
近年、「自己啓発」「マインドフルネス」「人生戦略」など、自分の内面を整える系のコンテンツが人気です。
「40までにやりたいこと」というテーマは、
- 自分の価値観を見直す
- 本当に大切なことを考える
- 無駄なことを減らす
という 内省と選択のきっかけ を与え、多くの人の心に刺さりました。
Yahoo!コメントには、「もうBLドラマという枠で見るのはやめませんか? これはれっきとした人間ドラマであり、多様性を扱った作品です」といった声も寄せられています。
このドラマは、自分自身と向き合うという、人間にとって誰しも必要でありながら、つい忘れてしまいがちな、生きるうえで大切な気づきを与えてくれる作品でもあります。
ミドルエイジの情報ニーズの高まり
今の40歳前後(特にミレニアル世代)は、情報リテラシー(知識やそれを活用する能力)が高く、人生を「計画的に生きよう」とする傾向があります。
- キャリア
- 家族
- 健康
- お金
- 趣味
と、さまざまな面で「自分らしい選択をしたい」という意識が高いため、「40までに〜」という整理された情報はニーズに合っていたのです。
ドラマの中では風間俊介さん演じる雀は自分とは違い既に家庭を持っている同期の同僚や後輩、そしてネットニュース等から様々な知識や情報を受けます。
女性層に強く刺さったテーマ
特にアラサー〜アラフォーの女性は、
- 結婚・出産のタイミング
- 仕事と家庭の両立
- 美容や健康
といったトピックが人生に大きく関わる時期。そうした「人生の棚卸し」ができるテーマとして、多くの女性層に刺さりました。
主演二人の風間さんと庄司さんの魅力はもちろん、人生の大きなタイミングを二人がどう乗り切るか、という点にも注目したのです。
「40」という象徴的な数字の力
「40歳」という数字には、日本社会では一定の節目としての重みがあります。
- 厄年(男性:42歳)に近い
- 会社員人生の中間地点
- 老化や健康が意識され始める年齢
など、「人生の転換点」としての説得力があり、多くの人にとって「今こそ考え直す時期」と感じさせた。
ドラマの中で雀は39歳、まさに男性の正念場ともいえる40代を目の前にして、節目を迎える時、それまでに10のリストをやり遂げられるか、は本人にとって、どんな形で30代に終わりをつげ、40代のスタートを始めるか、というターニングポイントなのです。
続編はあるの?
「40までにしたい10のこと」は現在も原作漫画が連載中で、まだ完結していません。
今回ドラマは大きな反響を呼び、8月の深夜ドラマ「見逃し&後日視聴ランキング」では上位5位をすべて独占する快挙を達成しました。
続編への期待も高まっています。
プロデューサーの祖父江里奈さんによると、現時点では続編の話は出ていないそうですが、ファンからは続編を望む声が多数寄せられています。
ファンの声の一部をご紹介すると:
- 「雀さんが自分の気持ちに素直になれば、また喋ってくれますよ」
- 「シリアスな本編と違って、かわいくてふわふわなオフショット、本当に癒されます」
- 「このまま終わっていいドラマじゃありません。続編決定の報告、待ってます!」
- 「お忙しいとは思いますが、続編&劇場版を期待しています」
- 「すず子〜!助けて!雀ちゃんにアドバイスしてあげてよ!背中を押してあげて〜」
主演の二人による熱演、俳優陣の魅力、スタッフの努力、そして多くのファンの応援があれば、きっと続編の実現も夢ではないでしょう。多いに期待します。
ちなみに、風間俊介さんは今年42歳で、男性の本厄の年にあたります。
厄は彼に降りかかったのでしょうか? それとも、うまく避けられたのでしょうか――。